♠例会とは♥

1.断酒会は酒害者による酒害者のための自助集団であり、例会は酒を止めたい人の集まりです。
2.従って新しく入ってきた人、止めようと思っている人こそ、会員として真実を語るに相応しい人達です。
3.その人達を大切にしましょう。我々の最終目的は、酒害者を無くすることなのです。

①医師も、家族も、断酒会も酒害は治せない。
しかし、酒害を治せる唯一の人がいる、それは「酒害者」その人である。
②断酒会があるから会員がいるのではない、断酒をしようとする人がいるから断酒会があるのだ。
③酒で苦しんでいる人を見たら、それは昨日の自分だと思いましょう。
④断酒の極意は、先輩から学ぶものではなく、酒害者から学ぶものである。
⑤断酒会には、失敗に対する罰則はない。罰することが出来るのは自分だけである。問題は、どの程度自分を罰するかである。
⑥断酒会活動は酒害者救済というが、それは酒害者である自分を救うことである。



♠例会での平等性とは♥

1.断酒会の組織には色々な役職があり、例会の運営、開催等には必要な組織です。
2.例会での発言は、これらの役職や入会歴、断酒歴は関係なく、会員皆平等です。
3.「理事長」さんとか「会長」さんとか呼ばずに○○さんと呼び合いましょう。

①断酒会の組織の核は断酒家でなければならないが、例会(機能)の核は酒害者でなければならない。
②先輩は先生ではない、新入会員こそ先生である。
③一年断酒出来たからといって、それは一体何になろう。十年断酒した人も同じだ。明日はまた、初日なのだ。
④断酒できたと思ってはいけない。まだ、断酒している真最中なのだ。
⑤断酒道には免許皆伝もなければ、達人もいない。
⑥何年断酒しようと、酒害地獄は断酒家から遠ざかりはしない。それは、常にコップのガラス一枚しか離れていないのだ。
⑦例会は酒害相談の意味もあるので、新しい会員や家族から相談的な質問をされて返答をしなければならない時がありますが、
その時も一般論では説教になり易いので、自分の体験談を話して答えるようにしましょう。


♠例会での発言とは♥

1.例会は体験談に終始しなければなりません。
2.古い人こそ自分の体験を掘り起こしましょう。
3.家族の体験発表は、会員のためにも、家族本人の回復のためにも重要な意味をもっていることを知りましょう。

①例会は体験談に始まり体験談に終わる。(世間話に終始してはいけません)
②断酒は自分を酒害者だと認めることから始まり、認めることで終わる。
③止められない酒だから止めるのだ。
④例会には家族も参加しましょう。アルコール依存症は家族ぐるみの病気だから。
⑤一家に酒害者が出ると、その家族は殆んど酒害家族病にかかり、歪んだ性格になるものだ。
⑥家族も被害者意識を捨てて、自分はイネイブラー(飲ませるようにする人)ではなかったと反省して見ましょう。
⑦酒害者が家族に感謝し、家族が酒害者に感謝する姿、これが「すばらしき家庭」というものです。


♠なぜ体験談なのか♥

1.体験談は断酒継続、人格向上のための自己分析です。
2.自分がもう一人の自分に話し掛けているのです。
3.従って、体験談は言い放し、聞き放しが原則です。
4.他人の発表を聞かせていただき、それに自分の体験を重ねて自己反省するのが根本の狙いですから、
何人たりとも、他人の体験談を批判したり、それについて討論したりすることは出来る筈がありません。

①かっこよく断酒しようと思うな。ウソのベールを脱ぎ、裸にならなければ断酒は成功しない。
②自分の惨めな過去を認めてくれて、それを、これからの糧にしてくれる所、それが断酒例会だ。
③体験発表を聞いて泣く人はあっても、笑う人はいない。
④酒を止めるだけだったら断酒会はいらない。酒を止め続けるために断酒会が必要なのだ。
⑤断酒会には、「あの人はもうダメだ」という言葉もないし、「私は絶対大丈夫だ」という言葉もない。
⑥自分の物差で他人を測ってもいけないし、他人の物差で自分を測ってもいけない。
⑦邪魔になるからと言って他人の歩き方を非難してはいけない。その人の歩き方は所詮、その人が決めるのだから。



♠体験談の内容とは♥
1.体験談は過去、自分が他人に与えてきた迷惑と現在の断酒の喜びを発表の両輪にしましょう。
2.過去の悪行を掘り下げてばかりいると自己嫌悪、抑うつに陥ってしまいます。
3.また、喜びばかりに眼を向けていると初心(どん底意識)を忘れ放漫になり、目的を失ってしまいます。

①断酒の第1歩は酒害の自覚、次に必要なことは断酒生活の利得の目覚め。
②我慢だけでは断酒は出来ない。それは、何時か爆発するからだ。我慢しないで済む秘訣は断酒例会の中にある。
(体験談 ⇒ 人格向上 ⇒ 断酒継続)
③酒害を恨んではいけない。酒を止めてさえいれば酒害に感謝する日がきっと来る。
④我々にとって最も大切に考えなければならない事は、何故酒害者になったかと言うことではなく、
酒害者になってどうしたかと言うことである。
⑤断酒家は酒害を体験しているからこそ、それを熟知する者として無縁でいられるのだ。
(酒即是空 ⇒ 酒あれども無に等しい ⇒ 拘らない)
⑥この世の地獄を見たければ、酒害者の家庭を見るがいい。この世の天国を見たければ、断酒家の家庭を見るがいい。



♠例会での良き発言とは♥

1.自分の酒歴を長々と話したり、飲んだ上での悪行を自慢気に話したり、体験の押し売りなどをしてはいけません。
2.小さなこと1つでいいから、具体的に深く掘り下げて、その時の自分の気持ちや、迷惑をかけた相手の人の気持ちなどを
分析、洞察する態度が人格向上、断酒継続につながるのです。

①命をかけて飲んだ酒だ。命をかけて止め抜こう。
②山の高きは谷の深さをもって知るという。深い反省があってこそ人間性は高まるのだ。
③どん底を見た人は酒を止め、見えない人は飲みつづける。
④酒害には重症も軽症もない。同じ酒害列車の別な車両に乗っているだけだ。酒害列車の終着駅は1つである。
⑤誘惑の本体は、他にあるのではなく、自分の心の中にある。
誘惑に負けるのは自分の心のどこかでそれを求めていたことを深く知るべきである。
⑥断酒とは、始めは止めさせてもらい、やがて自分で止めようと思い、遂には止めさせて頂いていると気付くもの。
⑦放漫の中身は無力である。謙虚の中にこそ真の力がある。
⑧断酒道には近道もなければ王道もない。



♠例会での発言時間とは♥

1.例会の2時間はみんなの2時間です。
2.他人の持ち時間に食い込むような長い発言は慎みましょう。20人では、5分位が適当でしょう。
3.参加者が20人を超えると各人の発表時間が少なくなり、例会が充実しなくなります。
4.根分けして例会(断酒会)を作るようみんなで協力しましょう。

①たとえ断酒していても、自分の都合しか考えない人は断酒家とは言えない。
②多弁は時には反感を呼び、言わんとする反対の効果を生むことがある。
③断酒会には話し上手は不必要、みんなが聞き上手になることが大切である。
④己を出したら、嫌われる、自分を忘れて尽くしてみよう。
⑤周りに変化を求めても駄目。自分を変えなければ周りは変わらない。
⑥周りに変化を求めても駄目。自分を変えなければ周りは変わらない。



♠例会の時間厳守とは♥

1.例会の開始、終了時間は守りましょう。
2.全員が揃わなくても定時には始めましょう。例会は二人でも出来るものなのです。
3.また、早く終わったからと言って、すぐ解散せず、何回も繰り返しましょう。
4.事務連絡などは長くならないようにコピー、掲示などを使用する工夫をしましょう。

①断酒会の原点は2人であることを忘れないようにしましょう。
②一本の丸太は倒れやすい、しかし、三本の丸太を寄せ合わせれば絶対に倒れない。
③断酒の道は、遥かに遠い、しかし、その入り口はすぐそこにある。
④今日一日の断酒に全力を尽くそう。昨日はもう無いし、明日はまだ来ない。
⑤いかなる時でもこう考えよう。今が一番大切な時だ。我慢すべき時というのは今なのだ。
⑥行動することが断酒継続の糧となり、行動する量が断酒の質を決める。
⑦体験談は一種の内観、他人に聞かせるものではない。酒害者である自分に言い聞かせるものである。



♠司会者の役割とは♥

1.司会者の役割は、例会の目標が達成できるように、進行役に徹しましょう。
2.会員の発言に解説を加えたり、批評、指導などを行ってはいけません。
3.司会者の発言によって例会が間違った方向へ進むことがありますから、十分注意しましょう。

①酒害者を治してやろうと思っている人がいたら、その人は酒害者より重症の精神病患者である。
②「止める」という言葉を信じてあげよう、「飲みたい」という心が萎むまで。
③酒害相談とは聞かせることではなく聞くことである。
④酒害者のウソは受け入れてはいけない。それは甘やかすだけである。
しかし、酒害者のホンネは聞いてやらなくてはならない。
⑤酒害者への奉仕は断酒家の心の糧。
⑥断酒家の真の喜びは自分の断酒の成功ではなく、他の酒害者の立上がりを見ることである。



♠例会出席者の減少について♥

1.会員の参加が減ってきたら、それを参加しない会員のせいにしないで、例会の何処が悪いのかみんなで反省しましょう。


①組織の核がスリップばかりしたり、何かまずいことがあると求心力を失い、核分裂を起こし、会員は去っていきます。
②新入会員、飲んでくる人、入院中の人を大切にしましょう。この人達こそ会員鏡であり、教師なのです。
③会員のみんなが、素直な心、謙虚な心、感謝の心、奉仕の心を持っていなければ、酒害者が入会してきませんし、
たとえ入会しても定着しません。
④自分たちの断酒活動にだけ会費を使うのではなく、広く酒害者のために会費を使う会でなければ、
酒害者を無くすという目標は達成できません。



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